トラリピ 運用実績と通貨ペア選択の振り返り
トラリピは2022年9月から約440万円の資金で始めていますが、2023年は通期で664,483円の利益を獲得することができました。
2023年の運用実績を振り返ると、上期は選択した通貨ペアのほとんどが好調に推移して、上期の確定損益は約100万円の利益を獲得していました。しかし下期に入ると円安が進み、クロス円ではレンジアウトする通貨ペアもあり決済も減少、評価損やマイナススワップが増加していきます。それでも、リスク分散でクロス円以外の複数通貨ペアで運用していたため、増加するクロス円のマイナススワップの一部をその他通貨で補うという状況が続いて、通期ではなんとか利益を確保することができました。
通貨ペア別に見ると「豪ドル/NZドル」「豪ドル/米ドル」は年間を通して利益を多く獲得できました。また少額運用していた「メキシコペソ/円」は5月以降好調に推移して、下期は「豪ドル/NZドル」に次いで2番目に多く利益を得ることができました。一方、上期に好調だったクロス円の割合を高くしてしまった事で、円安が進行するなかレンジアウトする通貨もあり、特に「ユーロ/円」「カナダドル/円」「NZドル/円」は下期に決済が減少して、評価損・マイナススワップが拡大して利益を圧迫する結果となってしまいました。
このように昨年は通貨ペアの選択・設定や運用面での失敗もありましたが、学びも山ほどありましたので2024年も引き続き試行錯誤しながら通貨ペアの設定内容の見直しについて取り組んでいこうと思います。
今回は2024年1月現在、私が実際に運用している通貨ペア設定とトラリピ設定に関する情報をご紹介したいと思います。
参考 2023年運用実績
トラリピ 通貨ペア設定について
トラリピの通貨ペア設定は、当初設定した内容で長く続けていけるとは限りません。
市場環境は変化していますし、想定していたレンジから外れれば、今まで好調だった設定も適切でない設定になってしまうことがあります。また、運用して資金が増えれば、資金の運用効率なども考える必要があります。
このようにトラリピの設定は、定期的に見直しを行い、必要に応じてメンテナンスを行うことが必要です。
トラリピ設定戦略 ハーフ&ハーフ
トラリピを設定ではハーフ&ハーフという戦略がありますのでご紹介します。
トラリピのハーフ&ハーフとは、本来仕掛けるはずの範囲(=レンジ)を2分して上半分に売りのトラリピ、下半分に買いのトラリピを仕掛ける戦略の名称です。
ハーフ&ハーフ メリット
トラリピに必要な資金を抑えることができる
トラリピは設定レンジ(範囲)が広くなればなるほど、資金が多く必要になります。
・ハーフ&ハーフでは証拠金をおさえて広いレンジ幅をカバーできる
・仕掛け方によっては資金を半分~3分の1以下に抑えることができる
・このため、資金効率が向上する
ハーフ&ハーフ デメリット
・レンジの上下に損失リスクができる
・マイナススワップによる損失リスクがある
※特に現在(2024年1月現在)日本は金融緩和を継続し円安の状態ですのでクロス円のハーフ&ハーフでは売りレンジに入ったときにマイナススワップが発生します
マネースクエアのWEBサイトより ハーフ&ハーフって何ですか?
これらのメリットとデメリットを考慮して、トラリピのハーフ&ハーフを使用するかどうかを決定することができます。
私は現在、ほとんどの通貨ペアをハーフ&ハーフで仕掛けています。
トラリピの利益値幅(利益金額)とは
利益値幅と利益金額の違いについて
●利益値幅 = 利益金額÷注文金額
●利益金額 = 利益値幅×注文金額 で計算される
※実際の注文画面では「利益値幅」、「利益金額」のどちらか一方を入力すればもう一方は自動的に計算されます
利益値幅の広さについて
利益値幅が広い場合
メリット
1回の決済で大きな利益を得られる
デメリット
相場が大きく動く必要があるため、なかなか決済されない
利益値幅が小さい場合
メリット
相場が大きく動かなくてもコツコツと利益を得られる
デメリット
本来もっと大きな利益を狙えたはずが、小さい利益で決済されてしまう
利益値幅(利益金額)の決め方
設定をしていて悩むのが「利益値幅」の決め方です。
トラリピの値幅設定はいくらにしたら良いのかという点では、公式サイトやブログなどでバックテストやATRを利用した手法が紹介されていて、考え方としてはとても勉強になります。
しかし最適な利益値幅は毎年変わっていて、通貨ごとの傾向もバラバラでした。チャートに表される過去情報から為替相場の未来を予測はできないですし、どんな予測でもなかなか想定通りの結果にはならないので「最適な利益値幅」については、これが正解といものは無さそうです。
利益値幅を狭くすれば決済回数が増えて小さい利益の積み重ねになりますが、大きな利益を狙えずにスプレッドの影響も受けて利益が減少してしまうことも考えられるし、広くすれば1回で大きな利益がとれますが、なかなか決済がされなくなるので悩む方も多いと思います。
私の現在の設定では、直近のATRで傾向は見ていますが、それよりも少し広めに設定していて、800円〜1,000円くらいで利益金額を決めています。
「利益値幅」については、最初はあまり時間をかけ過ぎないで、公式サイトやブログなどから実績のある方の設定を参考にしてみても良いかもしれません。
こちらも参考にどうぞ トラリピの利益値幅(利益金額)、ATRについて
トラリピ 決済トレールについて 詳しくはコチラ
各通貨ペアの設定内容(2024年1月現在)
2024年1月1日現在、約570万円の資金で、選択している通貨はレンジ相場を形成している「豪ドル/NZドル」「ユーロ/ポンド」「豪ドル/米ドル」「米ドル/カナダドル」と引き続き少額で運用している「メキシコペソ/円」の5通貨ペアに絞って稼働させています。クロス円「ユーロ/円」「カナダドル/円」「豪ドル/円」「NZドル/円」はポジションを残して稼働を停止していますので、クロス円ポジションを徐々に整理していく予定です。
メモ
トラリピを始めた当初は先輩ブロガーさん達の設定をお手本に、資金に合わせて容認できるリスクの範囲内で設定を行っていました。
運用を続けていくと設定の仕方も慣れてきますので、自分で設定の見直しや調整を行えるようになります。私の設定では資金が増えたところでトラップ本数を増やしたり、設定を追加しているので通貨ペアによっては設定がいくつかに分かれています。
一つの通貨ペアで損失が発生しても、他の通貨の利益でカバーできる可能性があるため、リスク分散として複数通貨ペアで取引を行っています。
現状はリスクを少し高めに設定しており、毎日必ず1回は口座の状況をチェックしています。複数通貨の運用で過剰なポジションを取ることも注意が必要ですので証拠金維持率は常に気を付けています。
現状は円安基調のためクロス円「ユーロ/円」「カナダドル/円」「豪ドル/円」「NZドル/円」は「ポジションを残して稼働を停止」しています。
EUR/GBP
EUR/GBP設定(2024年1月1日現在)
売 | 売 | 買 | 買 | |
通貨ペア | EUR/GBP | |||
注文金額 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 |
レンジ | 0.87~0.92 | 0.87~0.895 | 0.82~0.87 | 0.845~0.87 |
トラップ本数 | 51本 | 21本 | 51本 | 21本 |
利益金額 | 6.00ポンド | 5.00ポンド | 6.00ポンド | 5.00ポンド |
決済トレール | なし | なし | なし | なし |
ストップロス | なし | なし | なし | なし |
ロスカットレート | 0.95 | 0.8 | ||
資金目安 | 130万円 |
「ユーロ/ポンド」は過去10年では0.69~0.95付近、過去5年では0.82~0.95付近のかなり狭いレンジ相場です。
現在の設定は過去5年のチャートを参考に、より狭いレンジの(0.82~0.92)の範囲にハーフ&ハーフ(レンジの中心値を決めて、上半分に売り注文、下半分に買い注文を入れる設定方法)で設定しています。レンジの中心0.87から、買い(0.82~0.87)と売り(0.87~0.92)を仕掛けています。
さらに追加でレンジの中心0.87から、買い(0.845~0.87)と売り(0.87~0.895)の動きが多い範囲に重ねて設定を仕掛けています。
AUD/NZD
AUD/NZD設定(2024年1月1日現在)
売 | 売 | 買 | 買 | |
通貨ペア | AUD/NZD | |||
注文金額 | 0.2万通貨 | 0.3万通貨 | 0.2万通貨 | 0.3万通貨 |
レンジ | 1.080~1.140 | 1.080~1.110 | 1.020~1.080 | 1.050~1.080 |
トラップ本数 | 51本 | 21本 | 51本 | 21本 |
利益金額 | 10.00 NZドル |
10.00 NZドル |
10.00 NZドル |
10.00 NZドル |
決済トレール | なし | なし | なし | なし |
ストップロス | なし | なし | なし | なし |
ロスカットレート | 1.150 | 1.000 | ||
資金目安 | 140万円 |
「豪ドル/NZドル」も狭い値幅のレンジ相場が続いていて、過去10年のチャートを見ても0.998~1.15付近で推移しています。
設定はこの過去10年のチャートから更に動きが集中している範囲に絞った(1.020~1.140)にハーフ&ハーフ(レンジの中心値を決めて、上半分に売り注文、下半分に買い注文を入れる設定方法)で設定しています。レンジの中心1.080から買い(1.020~1.080)と売り(1.080~1.140)を注文金額0.2万通貨で仕掛けています。
さらに追加でレンジの中心1.080から買い(1.050~1.080)と売り(1.080~1.110)の動きが多い範囲に重ねて、注文金額0.3万通貨で仕掛けています。
AUD/USD
AUD/USD設定(2024年1月1日現在)
売 | 売 | 買 | 買 | |
通貨ペア | AUD/USD | |||
注文金額 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 |
レンジ | 0.700~0.800 | 0.700~0.750 | 0.600~0.700 | 0.650~0.700 |
トラップ本数 | 51本 | 21本 | 51本 | 21本 |
利益金額 | 6.00ドル | 5.00ドル | 6.00ドル | 5.00ドル |
決済トレール | なし | なし | なし | なし |
ストップロス | なし | なし | なし | なし |
ロスカットレート | 0.850 | 0.550 | ||
資金目安 | 150万円 |
「豪ドル/米ドル」は過去10年では0.55~0.95付近、過去5年では0.55~0.80付近のレンジ相場です。
現在の設定は過去5年のチャートを参考に、(0.60~0.80)の範囲にハーフ&ハーフ(レンジの中心値を決めて、上半分に売り注文、下半分に買い注文を入れる設定方法)で設定しています。レンジの中心0.70から、買い(0.60~0.70)と売り(0.70~0.80)を仕掛けています。
さらに追加でレンジの中心0.70から、買い(0.65~0.70)と売り(0.70~0.75)の動きが多い範囲に重ねて設定を仕掛けています。
USD/CAD
USD/CAD設定(2024年1月1 現在)
売 | 売 | 買 | 買 | |
通貨ペア | USD/CAD | |||
注文金額 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 |
レンジ | 1.300~1.400 | 1.300~1.350 | 1.200~1.300 | 1.250~1.300 |
トラップ本数 | 41本 | 21本 | 41本 | 21本 |
利益値幅 | 8.00CAドル | 6.00CAドル | 8.00CAドル | 6.00CAドル |
決済トレール | なし | なし | なし | なし |
ストップロス | なし | なし | なし | なし |
ロスカットレート | 1.500 | 1.150 | ||
資金目安 | 150万円 |
「米ドル/カナダドル」は過去10年では1.058~1.469付近、過去5年では1.200~1.467付近のレンジ相場です。
現在の設定は過去5年のチャートを参考に、上は少し範囲を絞り(1.20~1.40)にハーフ&ハーフ(レンジの中心値を決めて、上半分に売り注文、下半分に買い注文を入れる設定方法)で設定しています。レンジの中心1.30から、買い(1.20~1.30)と売り(1.30~1.40)を仕掛けています。
さらに追加でレンジの中心1.30から、買い(1.25~1.30)と売り(1.30~1.35)の動きが多い範囲に重ねて設定を仕掛けています。
MXN/JPY
MXN/JPY設定(2024年1月1日現在)
売 | 売 | 買 | 買 | |
通貨ペア | MXN/JPY | |||
注文金額 | - | - | 1.0万通貨 | - |
レンジ | - | - | 8.00~9.00 | - |
トラップ本数 | - | - | 34本 | - |
利益値幅 | - | - | 1,000円 | - |
決済トレール | - | - | なし | - |
ストップロス | - | - | なし | - |
ロスカットレート | 7.50 | |||
資金目安 | 45万円 |
「メキシコペソ/円」は直近の値動きを見ながら狭いレンジで設定を入れています。今は買い(8.00~9.00)の範囲で稼働しています。
2023年はメキシコペソが好調で「メキシコペソ/円」も上昇を続けていましたが、2023年7月以降は8.1円台から8.7円台付近のレンジで推移しています。想定レンジを上に突き抜けたら、新たに設定を入れる予定で、値動きを見ながら細かく設定を仕掛けるようにしています。
注意
取り引きを始めるにあたってはトラリピを展開しているマネースクエアのWEBサイトで、仕組みやリスクをしっかり理解してから始めましょう。
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トラリピ 口座開設方法を詳しく書いています ご参考にどうぞ
トラリピ 注文方法
設定の内容が決まれば注文方法はシンプルです。
今回はトラリピの注文方法について、下記ハーフ&ハーフの設定例を使って手順をご説明します。
■設定例 USD/CAD設定
売 | 買 | |
通貨ペア | USD/CAD | |
注文金額 | 0.1万通貨 | 0.1万通貨 |
レンジ | 1.300~1.400 | 1.200~1.300 |
トラップ本数 | 41本 | 41本 |
利益値幅 | 8.00CAドル | 8.00CAドル |
決済トレール | なし | なし |
ストップロス | なし | なし |
ロスカットレート | 1.500 | 1.150 |
資金目安 | 100万円 |
①トップ画面から 「トラリピ注文」
②「売り」か「買い」の注文内容を入力します(画面は「売り」から入れています)
▼
注文の前に「トラリピのリスクを試算」を確認してみます
※今回の設定「ハーフ&ハーフ」は広いレンジ幅をカバーしながら、資金を約半分~3分の1に抑えることができるため、
確認は『売り』と『買い』で必要とする運用資金のうち高い方で確認してみます。
③「トラリピのリスクを試算」の運用予定額を入れて「試算する」をクリック
▼
ロスカットレートの概算が確認できます ※画面では約1.51CAドルとなっています
確認が終わったら 閉じる
④確認画面をクリック
⑤「注文実行」をクリックで「売り」が稼働開始します
⑥同様に「買い」も注文内容を入力します
▼
入力が終わったら「確認」をクリック
⑦「注文実行」をクリックで「買い」も稼働開始します
⑧1.30をレンジの中心としてハーフ&ハーフ(レンジの中心値を決めて、上半分に売り注文、下半分に買い注文を入れる設定方法)の設定がされていることをチャートから確認できます
こちらも参考にどうぞ トラリピの利益値幅(利益金額)、ATRについて
トラリピ 決済トレールについて 詳しくはコチラ
トラリピとは
参考
トラリピとは
トラップリピートイフダンという注文方法の略称で、マネースクエアHDが特許を取得しているFXのシステムです。 トラリピは、あなたが決めた価格で、自動的に売買をくり返すことで、利益をねらうことができます。
あなたに代わって24時間、システムが利益をねらうことで、普段の暮らしをジャマしないFXの実現を後押しします。
マネースクエアの公式サイトより
マネースクエアの公式動画です 90秒でイメージをつかむ動画
トラリピ メリット・デメリット
メリット
①細かな相場予想がいらない ※FXの基本知識は必要
利益を得られそうな「範囲」を設定すれば相場分析をする必要がなく、自動的に売買が行われるので感情的にもならず、精神的な負担も少なくなる
②時間効率が良い
あらかじめ設定した条件で24時間自動的に売買を行うので、定期的な設定チェックを行うだけで、時間や手間がかからない
③少額投資が可能
1,000通貨から取引することができ、30万円くらいの余剰資金から始めることができる
④レンジ相場に強い
値動きの上下から利益を得ることができるのでレンジ相場に強い
デメリット
①長期間での運用が必要
レンジ相場で細かく売り買いを仕掛け、コツコツと利益を積上げる戦略のため、短期間で大きな利益は狙えない
※運用1~2ヶ月程度で結果が悪いからといって辞めてしまうと利益は出せない
②含み損が出る
基本「相場の下落場面で買い→反転したら利益確定→また下落場面で買い」という戦略のため、一時的には含み損が拡大していく
戦略上は評価損を抱えることは避けられない
③スワップポイント
通貨ペアや取引単位によって異なるが、戦略上は長期間ポジションを保有することが多いので、スワップポイントがマイナスになることがある
④トレンド相場には向かない
一方向に大きく値動きするトレンド相場では、損失が拡大する可能性がありトレンド相場に弱い
トラリピなどのFX自動売買は、忙しい人やFXをやったことがない初心者もトレードできるのが魅力ですが、設定によって利益やリスクが大きく変わります。
この設定を決める際には、メリット・デメリットを正しく理解をすることで、設定に応じたリスクコントロールがしやすくなります。
自分の目標、スタイルや資金などを考慮しながらリスク許容度に合わせて設定を調整することで、24時間・自動的にコツコツと利益を積み上げることができるようになります。
今回はトラリピの通貨ペア設定についてご紹介しました。
今後も実際のトラリピ運用実績、設定方法などの役に立ちそうな情報を発信していきますので、何かのご参考になれば幸いです。
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口座開設は無料です
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トラリピ 口座開設方法を詳しく書いています ご参考にどうぞ