トラリピ設定 利益値幅(利益金額)
トラリピの設定をしていて悩むのが「利益値幅」ではないでしょうか。
トラリピの値幅設定はいくらにしたら良いのかという点では、公式サイトやブログなどでバックテストやATRを利用した手法が多く紹介されていて、考え方としてはとても勉強になるものです。
ただし「最適な利益値幅」については、これが正解といものは無さそうです。
最適な利益値幅は毎年変わっています。
チャートに表される過去情報から為替相場の未来を予測はできないですし、どんな予測でもなかなか想定通りの結果にはならないものですよね、、、
また、仮に800円が利益が一番得られる利益金額だったとしても、人によっては400円程度にして利益が減少しても、決済回数が増えた方がトラリピ運用を楽しみながら長く続けることができるかもしれません。
自分の運用スタイルによっても設定する利益値幅は違ってくるものです。
私は有名ブロガーさんたちの設定をマネすることから始めました。
その後は相場の値動きや決済回数などの成績をみながら、定期的に設定を見直したり、変更したりと試行錯誤しています。
今回はトラリピを運用している多くの方が試行錯誤していると思われる「利益値幅(利益金額)」についてご紹介します。
参考
トラリピは有名なブロガーさんたちなど多くの人が実績や設定を公開しています。情報が豊富なので、初心者でも設定するにあたって、とても参考になると思います。
私も最初は、実績のある先輩ブロガーさん達の設定をお手本にしながら、資金に合わせて容認できるリスクの範囲内で設定を行っていました。
また、トラリピ運用を続けて慣れてくれば、自分で設定の見直しができるようになります。
私も運用を続けて資金が増えたところでトラップ本数を増やしたり、設定の見直しや追加をしています。
トラリピの利益値幅(利益金額)とは
利益値幅と利益金額の違いについて
●利益値幅 = 利益金額÷注文金額
●利益金額 = 利益値幅×注文金額 で計算される
※実際の注文画面では「利益値幅」、「利益金額」のどちらか一方を入力すればもう一方は自動的に計算されます
利益値幅の広さについて
利益値幅が広い場合
メリット
1回の決済で大きな利益を得られる
デメリット
相場が大きく動く必要があるため、なかなか決済されない
利益値幅が小さい場合
メリット
相場が大きく動かなくてもコツコツと利益を得られる
デメリット
本来もっと大きな利益を狙えたはずが、小さい利益で決済されてしまう
各通貨ペアの動きに合っていないような値幅で設定していると、利益獲得の機会を逃してしまうので、トラリピを仕掛ける通貨ペアでどのくらいの値動きがあるのかを確認して最適な利益値幅(利益金額)を設定することがポイントです。
ATRを使った「利益値幅」の考え方
では、各通貨ペアでどのくらいの値動きがあるのかを確認するにはどうしたら良いでしょうか。
今回は「ATR」を使って1日あたりどのくらい値動きがあるかをチェックする方法をご紹介します。
ATRを使った「利益値幅」の考え方については、
トラリピを運用しているマネースクエアの公式YouTubeにも動画がありますので、そちらを参考にその手法についてご紹介したいと思います。
マネースクエア公式YouTube トラリピの利益の源泉 「利益値幅」メンテナンス
ATRとは
ATR「Average True Range」:特定の期間における変動幅(ボラティリティ)を測るために使われる指標
日足では「前日の終値」、「当日の高値」、「当日の安値」を計算の用いる
①以下3つの式でそれぞれの値幅を計算し、うち最も大きい値をTR(True Range)とする
当日の高値ー前日の終値
当日の安値ー前日の終値
当日の高値ー当日の安値
②次に特定の期間のTR(True Range)の移動平均値を計算する
③その移動平均線を表したものがATR
日足なら1日に平均どのくらい値動きがあるかを見ることができ、通常日足で使う場合は14日間の移動平均値を使う
ATR上昇はボラティリティが拡大していることを表し、利益幅を大きく狙える。逆に低下はボラティリティが縮小していることを表している。
トレンド判断や売買のタイミングを判断するのに役立つ指標の1つです。
まずはトラリピのトレード画面からチャートにATRを表示する方法を説明します
①取引画面左上「チャート」をクリック
②チャートの「テクニカル追加・編集」をクリック
③ATRを選択し【追加】をクリック
④期間等を入力し【設定】をクリック
※ATRの一般的な期間は「14」のため初期設定のまま、線は見やすいものに変更
⑤チャート画面の下段にATRが表示されます
⑥ATRの見かた
上の例だとATRが約1.4と表示されている
直近の平均で1日あたり1.4円ほど動いているということなので、利益値幅を約半分の0.7円(利益金額700円)くらいに設定したとすると1日1回~2回決済される可能性があるという考え方になります
ATRを使った利益値幅のメンテナンス方法
※ATRは特定の期間における変動幅(ボラティリティ)を測るために使われる指標
日足のATRと4時間足のATRを使って利益値幅をメンテナンスしていく方法です。
考え方
・日足のATR平均値幅 =「利益値幅」として設定した場合 ➤ 約2回に1回(2日に1回)決済する可能性があると考える
・4時間足のATR平均値幅 =「利益値幅」として設定した場合 ➤ 約8時間に1回決済する可能性があると考える
このことから
1日1回以上の新規もしくは決済を成立させる目安は ATRの「4時間足」と「日足」の間の値が最適であるという考え方
例として 「豪ドル/円」のチャートを見ていきます。
①まず日足のATRを確認すると
「約0.9」 ➤ 約2回に1回(2日に1回)決済する可能性がある値
②次に4時間足のATRを確認すると
「約0.3」 ➤ 約8時間に1回決済する可能性がある値
③1日に1回以上の取引成立を目指す場合の目安として 4時間足と日足のATRの間の値が最適と考える
日足ATR 「約0.9」
4時間足ATR 「約0.3」
2つの間の値は ➤ 利益値幅「約0.6」(利益金額だと約600円)が現在の最適な値であるとい考え方です。
これは新規もしくは決済が1日1回以上成立することで、取り引きが回転していく「利益値幅」にするために、ATRが大きく動いているときは「利益値幅を大きく」、動いていないときは「利益値幅を小さく」というように利益値幅をメンテナンスして最適な利益値幅にしていくという考え方です。
これは設定の1つの考え方ですが、この手法以外にもトラリピ公式や有名ブロガーさんが様々な情報を発信しています。
最初のうちは「利益値幅」を頻繁にメンテナンスするのは難しいですが、適切でない設定になっていないかを定期的に確認してみることは大事なことですので、慣れてきたら色々な情報を参考に自分に合った設定を模索してみるのも良いと思います。
トラリピ設定 「利益値幅(利益金額)」の変更方法
「利益値幅(利益金額)」の変更方法はとても簡単です。
①トラリピ管理表をクリック
②変更したいトラリピ注文の【変更/取消】をクリック
③「利益金額変更」をクリック
④「利益値幅」もしくは「利益金額」を選択し、変更する数値を入力
⑤ページ下部【確認する】をクリック
⑥変更内容を確認し、【変更実行】をクリック
これで変更完了です!
トラリピとは
参考
トラリピとは
トラップリピートイフダンという注文方法の略称で、マネースクエアHDが特許を取得しているFXのシステムです。 トラリピは、あなたが決めた価格で、自動的に売買をくり返すことで、利益をねらうことができます。
あなたに代わって24時間、システムが利益をねらうことで、普段の暮らしをジャマしないFXの実現を後押しします。
マネースクエアの公式サイトより
マネースクエアの公式動画です 90秒でイメージをつかむ動画
ここがポイント!
トラリピの仕組み
取引通貨ペア、取引単位、初回注文価格、注文間隔、利益確定幅をあらかじめ設定し、設定した価格になると、自動的に売買注文が発生します。
トラップとリピートを繰り返すことで、値動きの上下から利益を得ることができます。
※トラップ 値動きに応じて、注文間隔の幅で繰り返し注文が発生
※リピート 設定した利益確定幅になると、自動的に決済注文が発生
トラリピ メリット・デメリット
メリット
①細かな相場予想がいらない ※FXの基本知識は必要
利益を得られそうな「範囲」を設定すれば相場分析をする必要がなく、自動的に売買が行われるので感情的にもならず、精神的な負担も少なくなる
②時間効率が良い
あらかじめ設定した条件で24時間自動的に売買を行うので、定期的な設定チェックを行うだけで、時間や手間がかからない
③少額投資が可能
1,000通貨から取引することができ、30万円くらいの余剰資金から始めることができる
④レンジ相場に強い
値動きの上下から利益を得ることができるのでレンジ相場に強い
デメリット
①長期間での運用が必要
レンジ相場で細かく売り買いを仕掛け、コツコツと利益を積上げる戦略のため、短期間で大きな利益は狙えない
※運用1~2ヶ月程度で結果が悪いからといって辞めてしまうと利益は出せない
②含み損が出る
基本「相場の下落場面で買い→反転したら利益確定→また下落場面で買い」という戦略のため、一時的には含み損が拡大していく
戦略上は評価損を抱えることは避けられない
③スワップポイント
通貨ペアや取引単位によって異なるが、戦略上は長期間ポジションを保有することが多いので、スワップポイントがマイナスになることがある
④トレンド相場には向かない
一方向に大きく値動きするトレンド相場では、損失が拡大する可能性がありトレンド相場に弱い
トラリピなどのFX自動売買は、忙しい人やFXをやったことがない初心者もトレードできるのが魅力ですが、設定によって利益やリスクが大きく変わります。
この設定を決める際には、メリット・デメリットを正しく理解をすることで、設定に応じたリスクコントロールがしやすくなります。
自分の目標、スタイルや資金などを考慮しながらリスク許容度に合わせて設定を調整することで、24時間・自動的にコツコツと利益を積み上げることができるでしょう。
今回はトラリピ設定「利益値幅(利益金額)」の設定方法やメンテナンス、ATRを使った「利益値幅」の考え方などについてご紹介しました。
今後も実際のトラリピ運用実績、設定方法などの役に立ちそうな情報を発信していきますので、何かのご参考になれば幸いです。
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